「駆け出しマネジャーの成長論〜7つの挑戦課題を『科学』する(中原淳、中公新書クラレ)」
育休プチMBAの課題図書のひとつだったので、
必要に迫られて読んだものだし、
課題図書でなければ選んでいなかったであろう本ですが、
予想に反して、読んでおいて良かった!と感じられる本でした。
管理職になったばかりの人が、
何を心得ておくべきかをまとめた本です。
「管理職あるある」を体系化してまとめてあります。
私は管理職ではないですが、
育休から復帰したら、1、2年で昇格査定対象年次になりますし、同期には夫も含めて管理職に職隠した人も既にいるので、
管理職は、すぐ向こうに見えている景色です。
でも管理職って面白くなさそうと感じていて、
その私の面白くなさそうと感じる理由が、
ほぼすべてこの本の「管理職あるある」としてしっかり列挙されていて苦笑い。
完璧を目指すのは無理だけど、頭に入れておくべき、というのもとても頷けました。
まず
マネジャーの本質は「他者を通じて物事を成し遂げること」
という定義づけに首肯。
そして、
マネジャーになるプロセスとは、「“仕事のスター”から“管理の初心者”に“生まれ変わること”」です。
(中略)マネジャーが、実務担当者からマネジャーに生まれ変わり、その機能を果たせるようになるためには、やはり「学び」と、そのための「移行期間」が、どうしても必要なのです。
ここで気付いたのは、
私は、管理職になると現場から遠くなるので、学びがなくなる、成長が止まる、という印象を持っていましたが、
それは必ずしも正しくないということでした。
管理職になること自体が、新しいフェーズでの新しい学び、という見方があるんだなぁと、目からウロコでした。
全体通して、マネジャーのタスクとはこんなもので、そのためにはこんなことを考えないといけない、という話が次々に展開されていくと、
「私にもできるかな?私ならどうするかな?」という思考になってきます。
そうすると、
「管理職も、それはそれで面白そう」という感覚になっていく不思議。
そういう感情を持てただけでも、
新しい領域へのポジティブな視点が得られたという意味ではとても有益でした。
この本は、また期間をおいて、管理職になるその時になったら改めて読み直したいと思いました。