『日本人の勝算(デービッド・アトキンソン、東洋経済新報社)』
ちょっと、普段読まないジャンルの本を読んでみました。政治とか経済の色が濃く、いつもより眠くなる回数は多めでしたが(笑)、文章は平易で、論点も明確で、とても読みやすい本でした。
興味を持ったキッカケは、NewsPicksの動画コンテンツで、このデービッド・アトキンソンさんが出演されていて、
「この人すごいな」と思ったこと、そして、その時にこの本が紹介されていたことです。
結構前に見たので何がすごかったのか具体的なところは忘れてしまいましたが、
知識量というか見識というか、日本人じゃないのに日本に対する洞察が凄くて、こんな人がいるのか、とかなり驚いたのは覚えています。
本書は、人口減少かつ超高齢化社会を迎える日本が、これからどうすればいいか?を説いた本です。
「日本が」どうすべきか、が論点で、
「自分が」どうすべきかという話ではない、といえばそうなので、
これを読んだところで私自身のとるべき具体的なアクションは選挙の投票の時の参考?くらいしか分からないんですが、
とにかくとても勉強になりました。
お恥ずかしながらですが、日本はそんなことになってんのか、と気付かされたというか。
もっと生産性を上げなくてはいけない、という主張については、
根拠とか数値とかそういうのは今回改めて認知したものの、
私自身の肌感覚として、多くの企業はなんて無駄が多いんだ!と思っていたところと合致していました。
「ほらやっぱりね!」
と思うとともに、
「これだけ明らかに課題点なのに、なんで一向によくならない⁇」
という社会に対する疑問としては大きくなりました。
生産性の議論の中で、
人生が長くなる中で、経営者も労働者も、もっと学習やトレーニングをしていかなくてはいけない、という主張がありました。
この主張の対象はあくまで全体であって個人ではないですが、
長い人生、もはや大学までの学びでは足りない、これからの時代は学び続けなければ向上しない、というのはその通りだなと思いました。
私は、学び続けたい派だったけれども、もはや学び続けることは当たり前なんですね。
デービッド・アトキンソンさんの印象そのままに、著書もとても良かったです。
色々なジャンルの本を読むのも大事だな。