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読書感想ー遅いインターネット

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『遅いインターネット(宇野常寛、幻冬者)』

読みました。

 

ジャンル的にはなんなんだろう?

思想論ぽい感じでしょうか。

私には少し難解…というのが正直なところです。

咀嚼には時間がかかりましたし、咀嚼しきれてるのかと問われると…(^_^;)

本当に頭のいい人たちの頭の中ってこうなんだな、なんて思ってしまったり。笑

 

こちらも読もうと思ったきっかけはNewsPicks。

宇野さんの言語化力に魅せられ、著書も読んでみたいと思いました。

本を読んでも思ったことは、動画コンテンツの時と同様、ひとつの事実に対する切り口がとても鋭いなということです。

この本の中で主張されていた、現代において個人がどうあることが望ましいか?をまさしくご本人が体現されているということなんだろうなと思いました。

 

私たちは「考えない」ためにインターネットを使っている、という記述がありました。

これは、自分に当てはめて、そういう部分もあるかもしれない、と思ってしまいました。

ネットニュースの中には、「あきらかにその書き方はおかしいでしょ、煽ってるでしょ、推測でしょ」とすぐに分かるものも多くある一方、

後から出てきた別の記事を読んで初めて、「そんな側面もあったの?じゃあさっきの話って、そもそもそんなに批判する事じゃないのでは?」と思うようなことも確かに結構あります。

 

本当の問題点や論点はどこか?どうするべきか?を前向きに議論することが1番重要なのに、まず否定から物語が始まることが多いのはどうしようもないのかな。

メディアは出来る限り客観的な事実を伝えるのが第一目的だと思うので、その意味で、勝手に論点設定をしてくるのは想定すらされないのだと思います。

でも、記事を書くにあたってはどうしても、誰かの、何かがおかしいとかそういう視点があって始めざるを得ないも事実。その視点に文章を載せて記事になる以上、主観を排除するのは絶対に無理なことだと思っています。ただ煽らないことはできるはず。

 

読者としてはそこを理解したうえでいかに冷静に見極められるかが必要なんだろうな、と改めて思いつつ、

宇野さんが目指す理想まで自身を昇華させるモチベーションまではあんまり湧いてない、というのが読み終わった今の感じです。笑

 

ただ個人的には、特に最近、メディアのあり方って本当に不愉快さを感じることが多いので、こういう方達がそのおかしさをこういう形でどんどん発信して、社会(自分も含む)がもっと啓蒙されていくことを望んでみたりしています。(それには結局メディアの受け手である自分達のスタンスもカギになる、と肝に銘じつつ…。)