『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方(八木仁平、KADOKAWA)』
比較的短い本で、さくっと読めました。
正直、タイトルは胡散臭いなと思ってしまったんですが、最近出版されたばかりの本の割にレビューもよくて、いくつか候補にあった本のうち、今、1番考えている分野だったこともあり、騙されたと思って読んでみようと思いました。
結果、確かになかなか良かった気がします。
まだ本書の中で挙げられている自己分析には取り組めてませんが、あと数日で産休に入ったら、
早速腰を据えてやってみようという気持ちになっています。
良くも悪くも、感覚的には前田裕二さんの『メモの魔力』の簡易版ぽくも感じました。
仕事だけにフォーカスした感じ。
刺さった言葉はいくつもあるんですが、
「失敗」も「後悔」も全て学びに変えることができる、というのは本当にその通りだと思いました。
私は学生時代はずっと音楽系の部活をやっていました(主に吹奏楽部)。
みんなで演奏する高揚感が好きでしたが、
音楽って感性がモノを言うところがあるなと思っていました。
高校や大学になると、まわりのレベルも高くなってきて、
演奏をもっとよくするためにどうするか?の答えがどんどん感性的になってきて、
自分には何がもっといいのか自信が持てなくて、
活動をするほどに自己肯定感が下がっていくのを感じました。
他方、今、仕事をするようになって、理屈でいいとか悪いとか考えてある程度の結論の出せることには、
どうするべきか?を自信を持って意見できる自分に気付くようになりました。
感性ではダメだけど、理屈で繋げられるものなら胸を張ってやれる。
こういう経験が、自分に対する気付きを与えてくれてるんだなと、自分でも思っていました。
やりたい仕事という意味での自分探しも結局そういうことの積み重ねなのかも、と考えさせられるところはありました。
2点、うーん、と思ったのは、
なんとなく、主として想定されているのが、
フリーランスというか、自分で事業をしていくようなケースである気がして、
そういうの向いている気がしないんだよな(まだ自己分析前ですが…)、というマインドの自分には、
やや論理飛躍な感覚をおぼえたこと。
それから、やっぱりお金は大事だと思っていて、そこに対する言及と説得力がなんとなく私には足りないなと感じたこと。
ともあれ、得たものはしっかりあったので、エッセンスはこれからにうまく活かしていこうかなと思います。