日々、ちょっとずつ

30代ワーママ、ブログというアウトプットで、少しずつもっと好きな自分に近づきたい

読書感想ーモモ

「モモ(ミヒャエル・エンデ、岩波少年少女文庫)」

 

Audibleで読み(聞き?)ました。

昔からずっと気になっていたのに、本の分厚さにひるんで後回し後回しにしていて、

この歳まで結局読んでいなかった作品です。

Audibleでたった2日間で読めてしまったという皮肉…(笑)

 

作品自体の魅力に加え、

高山みなみさんの朗読が素晴らしかったことも手伝い、

どんどん引き込まれて、

「早く続きが知りたい!」と、食事の支度やらなんやらのながら聞きで、あっという間に読了してしまいました。

 

そもそも児童書かつファンタジー、でありながら、

時代を風刺したような内容というのがすごいところだなと感じました。

時間泥棒と搾取される人々がぴったり当てはまるものは現実世界では何なのかを、私自身はっきりと説明することはできないものの、

私は今、灰色の男たちに支配されているのか?

いや、されていない…よね?とか、

自分自身が普段は生産性を上げていく世の中を望んでいるタイプの人間であるが故に、

ここで描かれている世界を見ていると、私は本当は追い立てられているの?と妙にチクチクする感覚…。

 

30年以上前に書かれているなんて信じられないほど、

色褪せない不思議な世界観と魅力のある物語でした。

 

とにもかくにも、この作品を読んだ!ということでかなりの満足感です。笑

読書感想ービジネスと人生の「見え方」が一変する生命科学的思考

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「ビジネスと人生の『見え方』が一変する生命科学的思考(高橋祥子、NewsPicks publishing)」

 

明日、著者の高橋さんがHUCのイベントにご登壇くださるということで、

それに向けて読んでみました。

 

まず、めっちゃ面白かった!

どタイプの本でした(笑)。

 

ビジネスやら人生やら、

文系的、というか、社会科学の分野の話、というイメージが強かったんですが、

こんなに理系的な切り口で、

しかもすんなりと腹落ち感をもって語られているのは、衝撃ですらありました。

 

面白かったところはたくさんあるのですが、

特に響いた言葉を切り出しておこうかなと思います。

 

現在の快楽に身を委ねてしまいそうな時には、時間的視野を未来に広げ、達成したい目的を明確に意識した上でもなおその選択をするかどうか自身に問う習慣をつけておくと幸福になりやすい、と私は考えいます。

このところダラダラとネットサーフィンしがちな自分への自戒です。笑

 

「命を燃やす」とは、その喪失と引き換えに、未来の自分、家族、周囲、社会、未来の人たちに対してエネルギーを与えられる何かを生み出している状態を指します。

「命を失う」との対比で書かれている一節です。

今、この時を、失うのではなく別のエネルギーに変えていたい、いや変えていかなくては…。

ハッとさせられた一文でした。

 

ただ単に異なるものがバラバラに存在する状態を肯定も否定もしない相対主義は思考停止の産物であり、意志ある同質性を前提とした多様性とは似て非なるものです。

私の中に以前からあった「多様性」についてのモヤっとに、答えをくれた一文でした。

そうか、その違いで解釈できるんだ、と。

 

これらに限らず、各章のまとめに再掲されている文章は、

もう全部、改めてちゃんと心に刻みたくなるものばかりです。

面白かった…!

 

客観性と主体性をきちんと整理して、未来に向けて物事と向き合っていこう、と思います。

明日のご登壇が楽しみ^ ^

読書感想ー裸でも生きる

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「裸でも生きる(山口絵里子、講談社+α文庫)」

 

最近気になる会社、マザーハウスの社長の山口絵里子さんの自叙伝です。

マザーハウスは、発展途上国で原材料からすべて生産・製造されたものを、

ブランドとして社会に届けようという、

社会課題をビジネスで真っ向から解決しようとしている企業で、

その目指すところに心動かされるところがあったのです。

 

会社のウェブサイトの雰囲気や、心意気から、

すごく洗練されたスマートなイメージを持っていたのですが、

山口さんの半生がかなりインパクトのある泥臭いもので驚きました。

あとがきでご本人もおっしゃられていますが、

「そんなに頑張らなくても…」と言いたくなってしまうような血の滲むような努力を、

25歳までの人生で何度も何度も繰り返されています。

自分には絶対に真似できないなと思いました。

 

でも、すごくズシリと来た言葉は、

最後の最後に出てくる、

「君は何でそんなに幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないんだ?」

これは重い。

バングラデシュという、アジア最貧国をみた山口さんは、

自分の力ではどうにもならない環境を生きている人たちに触れ、

日本で生まれた自分が何をすべきかを考えさせられたといいます。

 

私はそんな世界を自分の目で見てはいません。

でもこれはその通りだ、と頷ける。

やらない言い訳を見つけるのはいつも簡単だけど、

この言葉を思い浮かべたら、

いつも自分を律することができると思えました。

 

とても力強い本でした。

読んでよかった^ ^

マザーハウスの商品もいつか使ってみたくなりました。

読書感想ーマイノリティデザイン

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「マイノリティデザイン(澤田智洋、ライツ社)」

 

「すべての『弱さ』は、社会の『伸びしろ』」

私達の弱さや苦手は、克服すべきものではなくて生かすもの、というのが、

この本全体を通して発せられているメッセージでした。

 

曲がるストローは寝たきりの人でも水が飲みやすいように作り出されたもの、

ライターは片手しか使えない人にも火が起こせるように作り出されたもの、

できないことは何かを生み出すチャンスになる、ということが様々な事例を通して語られていました。

 

私は自分にも家族にも障害があるわけでもないけれど、

苦手やコンプレックスはあります。

それとどう前向きに向き合うかのヒントをもらえたし、

これからの人生で色々なことが起きた時、

このマインドはすごく大切なことで、真理でもあるな、と改めて感じました。

 

ちょうど今、HUCで子育てインフラのアップデートをしようというプロジェクトに参加しています。

子連れでのお出かけは本当に大変。

不便、苦労、イライラの連続。

でもこういうのも伸びしろなんだ、と思えたし、前向きなプロジェクトだなと改めて感じることができました。

 

また、以前、

Voicyの雨宮夫婦のバリキャリラジオでも、

苦手であることで、克服する過程を理解できるという意味で、強みに変えることができる、というような話をしていたのを思い出しました。

これもとてもポジティブな捉え方で、私はすごく好きでした。

苦手や苦しさを感じた時、この発想に立ち返って、ちゃんと自分を俯瞰できるようにならなきゃな…。

 

それから、ちょっと本旨からズレますが、この本の中で印象に残った文章のひとつに、

「たとえ自分がつくったものに満足しきっていなくても、その夜飲むビールが美味しかったら、『いい仕事したな』って錯覚してしまうんじゃないか」

というのがあって、これはちょっとパンチ力ありました(笑)

私は転職が決まりましたが、夫は同じ仕事を続けていて、はたから見てなかなかの激務です。

見ていて、ビールと打ち上げを楽しみにして仕事をしている?と感じる時もあるので、

こういう錯覚に陥っていないか、見守ってあげねば、とお節介ながら感じた私でした(^_^;)

リサイクルショップとSDGs

今日は、クローゼットの整理を兼ねて、

・最近ほとんど着ていない服

・育休前に使っていて傷みが目立ってきたフルラのバッグ

・ゴルフ大会に誘われて参加した時に当たったスタンドキャリーバッグ

を、この機会にまとめて処分しよう、と思い、

リサイクルショップに持ち込みました。

 

今までなんだかんだ渋っていたものも思い切って処分することにしたので、

結局、洋服を中心に全部で20点弱になりました。

 

フルラのバッグは思い入れが深かったし、

服もまだ着るかもしれないという思いをようやく振り払った(結局数年ほとんど着なかった)のですが、

リサイクルショップでの査定額は予想よりも伸びませんでした。

 

以前、HUCのSDGs部のミーティングに参加した時、

安易に捨てるのではない処分方法を考えることが、

余計なものを買わない行動につながる、という話をしていたのですが、

それがまさしく、ヒリヒリと胸に迫る感じでした。

 

洋服の中のいくつかは、

「着てみたらなんだかテンションが上がらなかった…。いや、でも、まだ着るかもしれないし…。」

みたいなものもいくつかあり、

そういう買い方をしてしまったものが、こういう結果になっているのを目の当たりにして、

ちゃんと選んで使い切ることが、

モノと向き合う上で大切な姿勢なんだな、ということを実感できました。

 

その点、フルラのバッグは、

「これは使い倒したぞ」と思っての処分だったので、いいお別れになった気がしています。

このバッグくらい、気に入ったものを買って使ってさよならしたい、と思えました。

ブランドものだったのでリサイクルショップに持ち込みましたが、

洋服だったら、ここまで使い込んで傷みのあるものは、きっと持ち込まずに処分していた気がしています。

そういう付き合い方をしたいと思いました。

 

季節の変わり目を前に、物欲がフツフツとしてきたところだったのですが、

ここはしっかり見極めて買い物をしなくては…。

新しいものを買おうとする前に、

今週改めて、クローゼットを整理しておこうと思いました。

読書感想ーなぜ、あなたの仕事は終わらないのか

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「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか(中島聡、文響社)」

 

8月の育休復帰と同時に転職が決まっています。

その時に、どうすればもっと気持ち良く家庭と両立して働けるかについて、時間のあるうちに考えておこう、と、

時間術系の気になる本はできる限り読んでおこうと思っています。

 

こちらの本は、Kindle Unlimitedで読むことができたうえに、

先日読んだちきりんさんの本でも出典元のひとつになっていたので、

読んでみることにしました。

 

サクッと読めました。

 

ちきりんさんの本の出典元のひとつであったこともあり、

述べられていることには似たところも多かったです。

まだサンプル数は少ないものの、

時間術のノウハウの最小公倍数的なところはある程度共通しているのかも、なんて思いました。

 

マネしよう!と思ったところは、

まず、スタートダッシュで、最初の2割の時間でタスクの8割をしあげるつもりでやる、というところ。

要は、プロトタイプを作ってしまってから細かいところを仕上げるのだ、という話です。

とにかく短い時間で無理をしてでもやるべき、というのは他の本でもよく言われているなと感じました。

もうここは、仕事が早い人たちに共通したセオリーなんだな、と感じた部分でした。

 

また、やりたくないことをいかに早く済ませることを考えて行動するか、という主張にも思うところがありました。

そもそも転職することにしたのも、

今までしてきた仕事は、子供との時間を犠牲にしてまでする仕事なのか?と思うようになってきたからでした。

こんなことに時間を割きたくない、と思うことに時間を割かなくていいように、どう立ち振る舞うか?どう処理するか?という意味においては、

仕事全体も、個別のタスクについても同じことです。

これは私の価値観に関わることなんだろうと思うので、常に意識して忘れないようにしなくては…と思いました。

 

そして、具体的なアクションとして、

寝る前にタスクリストを作ること、というやつです。

これは、この2週間ほど、100円ショップで買ったすごくシンプルなメモ帳ですでに実践をしているところなのですが、確かになかなかいいなという感覚が既にありました。

書いておくと忘れないし、

ひとつひとつ消していくのは確かに達成感があります。

今は育休中で、タスクといっても極々ゆるいものばかりですが、

ともすればダラダラ過ごしてしまいそうな今の時期、こうしたやり方で「やれた感」を継続させられているのは結構良いなと感じています。

これも是非とも継続しようと思います。

読書感想ー自分の中に毒を持て

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「自分の中に毒を持て(岡本太郎、青春文庫)」

 

少し前にHUCのオススメ本シェア会で激推しされていた方がいたので読んでみました。

 

結論からいうと、今の私が読む本ではないんだろうな、という感じでした。笑

 

示唆に富んだ言葉に溢れていて、

多くの人を鼓舞する力を持った本であることは伝わってきました。

力強い言葉がたくさんありました。

ただ、私にはどうも響ききらないというか…。

こんなスタンスの私は、岡本太郎に言わせればつまらない人間の代表格なのかもなぁ、なんて思いながらも、

どうも読み進めるモチベーションがあがることがなく、

読みながら寝落ちてしまったりで、

最後まで読むのに思ったよりも時間がかかってしまいました。

 

人生の今とは違う局面で読めば、

もっと心動かされる本ではある気がしました。

こういうのって、出会う時期も大事だなぁ…。