「裸でも生きる(山口絵里子、講談社+α文庫)」
最近気になる会社、マザーハウスの社長の山口絵里子さんの自叙伝です。
マザーハウスは、発展途上国で原材料からすべて生産・製造されたものを、
ブランドとして社会に届けようという、
社会課題をビジネスで真っ向から解決しようとしている企業で、
その目指すところに心動かされるところがあったのです。
会社のウェブサイトの雰囲気や、心意気から、
すごく洗練されたスマートなイメージを持っていたのですが、
山口さんの半生がかなりインパクトのある泥臭いもので驚きました。
あとがきでご本人もおっしゃられていますが、
「そんなに頑張らなくても…」と言いたくなってしまうような血の滲むような努力を、
25歳までの人生で何度も何度も繰り返されています。
自分には絶対に真似できないなと思いました。
でも、すごくズシリと来た言葉は、
最後の最後に出てくる、
「君は何でそんなに幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないんだ?」
これは重い。
バングラデシュという、アジア最貧国をみた山口さんは、
自分の力ではどうにもならない環境を生きている人たちに触れ、
日本で生まれた自分が何をすべきかを考えさせられたといいます。
私はそんな世界を自分の目で見てはいません。
でもこれはその通りだ、と頷ける。
やらない言い訳を見つけるのはいつも簡単だけど、
この言葉を思い浮かべたら、
いつも自分を律することができると思えました。
とても力強い本でした。
読んでよかった^ ^
マザーハウスの商品もいつか使ってみたくなりました。